あなたの知らないインクジェットプリンターとレーザープリンターの違い
ご家庭や会社で何気なく使っている
インクジェットプリンターとレーザープリンター。
でもその違いって、
ちゃんとご存知でしたか?
インクカートリッジと
トナーカートリッジを使っている違いでしょう。
それはそうなんです。
でも、インクジェットプリンターとレーザープリンターには
それぞれ得手不得手があって、
場面によって使い分けた方が、いいんです。
今回は、そんな、
今さら聞けないインクジェットプリンターとレーザープリンターの違いについて、
業界人「M」がお話しましょう。
インクジェットプリンターとレーザープリンターの違い ブランドを知る
みなさん、プリンターというとどのブランドを連想しますか?
家庭用プリンターのCMのイメージが強い、エプソンやキヤノン、を連想する方も多いかもしれません。
しかし、エプソンはレーザープリンターを自社で製造はしていないのをご存知でしたか?
エプソンは自社ブランドでレーザープリンターを販売しているものの、その製造元は富士ゼロックスや京セラなど他のプリンターメーカーなのです。
このようにインクジェットプリンターとレーザープリンターの違いのひとつとして、インクジェットプリンターとレーザープリンターには製造できるメーカーとできないメーカーがそれぞれある、ということです。
日本の主なプリンターメーカーとインクジェット/レーザーの製造可否
インクジェットプリンター製造元 | レーザープリンター製造元 |
---|---|
エプソン、キヤノン、ブラザー、hp、リコー | キヤノン、ブラザー、リコー、ゼロックス、京セラ…他 |
日本で家庭用インクジェットプリンターを供給しているメーカーは、エプソン、キヤノン、ブラザー、hp、リコーの5社、といって良いと思いますが、このうちエプソンとhpは自社でレーザープリンターを製造していません。
レーザープリンターに関しては、前述の通りエプソンはゼロックスや京セラから、世界一のプリンターメーカーであるhpは主にキヤノンから、それぞれOEM製造を行っています。
自社でレーザープリンターを製造していないエプソンやhpは、インクジェットプリンターとレーザープリンターを比較する際、インクジェットよりの内容で説明する可能性があります。消費者であるみなさんは、メーカーが話す全ての内容をそのまま鵜呑みにせずに、こうした背景をしっている必要があります。
インクジェットプリンターとレーザープリンターの違い 印刷スピード
インクジェットプリンターとレーザープリンターの違いを考える際、印刷スピード、というものが取り上げられます。
一般的に、レーザープリンターの方がインクジェットプリンターよりも印刷速度が速い、といってもいいでしょう。
たとえばキヤノンのレーザープリンターLBP251は2万円強という低単価で毎分30枚の印刷速度というスペックですが、
おなじキヤノンのインクジェットプリンターで毎分30枚の印刷速度を出せる商品はありません。
キヤノンのビジネスインクジェットシリーズMAXIFYのMB5030は同様の価格帯ですが、モノクロ毎分23枚というレベルです。
インクジェットプリンターの印刷スピードがレーザープリンターの印刷スピードに劣ってしまう理由は、印刷をする際ヘッドを左右に動かしながら印刷するという構造があるからです。
ただし、前述で「一般的に」と言いましたのは、技術革新により、ヘッドを動かさなくても印刷ができることが可能となり、レーザープリンターの印刷速度をはるかに凌ぐインクジェットプリンターも見られるようになりました。
hpのOfficejet Pro X576dw(写真左)はインクジェットプリンターですが、印刷速度は毎分42枚という高速、商品本体も(販売店によっても異なりますが)5万円~10万円未満で購入することが可能です。
他のインクジェットプリンターでは、かなり本体代金が高額で業務用という位置づけになってしまいますが、ブラザー工業のHL-S7000DNは毎分最高100枚、RISO(理想科学)のORPHIS EXシリーズは毎分150枚、など逆にレーザープリンターではここまで印刷速度が出せないであろうというような商品も出ています。
このまま技術革新が進んでいけば、数万円程度で買えるインクジェットプリンターの印刷スピードもどんどん早くなっていくかもしれません。
インクジェットプリンターとレーザープリンターの違い 印字品質
インクジェットプリンターとレーザープリンターの印字品質はどうでしょうか?
カラー4色だけの大きな粒子のトナーで印刷するレーザープリンターに対し、発色性の高い染料インクの多色展開、或いは顔料インクの10色12色での印刷などができるという点で、写真印刷に関しましてはインクジェットプリンターの方に分がありそうです。
エプソンのカラリオシリーズやキヤノンのピクサスシリーズは、家庭用インクジェットプリンターであるにも関わらず、写真印刷用の専用用紙と組み合わせれば非常にクオリティの高い、綺麗な印刷を行うことが可能です。家庭用とはいえ、たとえば写真証明書、店頭のPOP、商品カタログなどビジネスユースとしても十分に使えることから、一部の企業ではエプソンのカラリオシリーズ、キヤノンのピクサスシリーズを採用しているところもあります。
最近ではレーザープリンターの高画質化もすすみ、例えば富士ゼロックスのDocuPrint C5000 dなどは非常に綺麗な印刷をすることができますが、インクジェットプリンターと異なり淵なし印刷ができない、設置スペースを取る、電力を多く消費する、本体代金が高い、などの理由からやはり写真印刷に関してはインクジェットプリンターの利点が大きいようです。
一方文字印刷に関しましては、レーザープリンターに軍配があがります。
最近のビジネスインクジェットプリンターでは、「文字に強い顔料インクを搭載」とうたっていて、確かに染料インクのインクジェットプリンターに比べると文字をくっきりと印刷ができるようになりました。とはいえ、細い文字を拡大してみてみると、まだまだレーザープリンターの方が綺麗に見える場合が多いですし、多少光沢がかったレーザープリンターの文字は白いコピー用紙にも映え、綺麗なドキュメント書類に見えます。(ただ、個人的な好みの問題もありそうです。)
インクジェットプリンターとレーザープリンターの違い エコなのはどちら
インクジェットプリンターとレーザープリンターでエコなのはどちらでしょうか?
エコの捉え方はいろいろあると思いますが、今回は省エネ、という意味でのエコを考えてみます。
レーザープリンターはトナーを定着するために熱を利用しますが、
その熱を作り出すために大きな電力を必要とします。
例えばブラザーのレーザープリンターHL-L2320Dでは、
消費電力(印刷時):452W
消費電力(ピーク時):860W
というスペックですが、エプソンのモノクロインクジェットプリンターPX-K150では
消費電力(動作時):約13W
と非常に少ない電力で印刷をすることが可能です。
どちらが省エネかは明らかで、インクジェットプリンターの方が圧倒的に省エネです。
オフィスならともかく家庭でレーザープリンターを使おうと考えている方は、本体単価だけではなく、こうした消費電力についても機にかけるべきでしょう。特にレーザープリンターの消費電力ピーク時では、ハロゲンヒーターなどと同様の消費電力が必要です。家庭で電化製品を同時に使う機会がある方は、レーザープリンターの利用は注意が必要です。
インクジェットプリンターとレーザープリンターの違い 印刷コストは?
インクジェットプリンターとレーザープリンターの印刷コストの違いはどうでしょうか?
メーカーや品番によっても異なりますが、一般的にはインクジェットプリンターの方が印刷コストが安い、と言ってもいいでしょう。
ん?本当にインクジェットプリンターの方が印刷コストが安いの?
と不思議に思う方も多いかと思います。インクジェットプリンターの印刷コストが高いというイメージを持っている方は、おそらく前述の写真印刷が得意なエプソンのカラリオシリーズ、キヤノンのピクサスシリーズといった家庭用インクジェットプリンターを想定しているのかもしれません。
近年社会的地位を得始めているビジネスインクジェットプリンターのランニングコストは、モノクロではA4一枚1円台、カラーでは10円未満、といった価格帯が相場で、一般的なレーザープリンターの半値ほどの設定になっています。
加えて、前述のように電力も安く、本体代金も安い場合も多いです。
つまりコストのことを考えるとインクジェットプリンターがおすすめなのです。
では、どうしてオフィスではインクジェットプリンターを目にする機会が少ないのか、と言いますと
ドキュメントを主な印刷物とするオフィスでは印字品質でレーザーを選ぶ、或いは
また印刷速度で比較的早い機種の多いためにレーザープリンターを選ぶ、というケースが考えられます。
そもそもビジネスインクジェット、という言葉が出始めた歴史が浅く、まだままオフィスと言えばレーザープリンター、
と思っている方も多いのでしょうね。
インクジェットプリンターとレーザープリンターの違い 結論
ではいろいろと違いがある中で、結局のところインクジェットプリンターとレーザープリンターではどちらがおすすめなの?
と聞きたい方も多いかと思います。
どちらがおすすめ、と言っても
棒高跳びの選手に良質な野球のバットを勧めたり、
繊細な刺身料理を提供する料亭に最高級の中華なべを勧めたりするのと同じように、
それぞれの使用目的によって、勧められるプリンターの種類は異なります。
そこで、インクジェットプリンターとレーザープリンターの具体的な品番を出しながら、
こんな人にはどんなプリンターがおすすめなのか、ご紹介しましょう
とにかく文章を大量に印刷する人におすすめのプリンターはこれ!
とにかく大量に文章を、特にモノクロ文章を印刷する方には、リコーのモノクロレーザープリンターSP4510がおすすめです。
やはり印刷スピード、文字の印字品質、はまだまだインクジェットよろもレーザープリンターの方が格上です。
超特大容量のトナー「4500H」にも対応していて、なんと1度トナーをセットしてしまえば約10,000枚も交換せずにそのまま印刷できるんです。
しかも印刷速度は毎分40枚と超高速!学校のレポートや仕事の報告書など、毎日毎月大量にドキュメントを印刷しなければいけないユーザーなら大容量トナー対応で高速印刷にも対応しているSP4510は非常に使い勝手がいいものだと思います。
レーザープリンターではありますが、2015年度グッドデザイン賞を受賞したように見た目もすっきりしていて消費電力さえ気にならなければ書斎で使うのもありかもしれません。
価格帯はレーザープリンターでこのスペックにしては非常に安価で販売されています。レーザープリンターはオフィスのもの、という概念をとっぱらって、家使用に購入されてみてはどうでしょう?
とにかく写真を綺麗に印刷したい人におすすめのプリンターはこれ!
家族の写真や旅行の風景を綺麗にプリントして残したい、あるいは仕事の販促物に使うような写真印刷をしたい、という方におすすめなのはエプソンのColorio EP-306です。
家庭用のインクジェットとしては他にキヤノンのPIXUS(ピクサス)シリーズ、ブラザーのPRIVIO(プリビオ)シリーズがありますが、業界人「M」が同じ画像で実際に見比べてみたとき、一番綺麗!と思ったのは、やっぱりエプソンのColorio(カラリオ)シリーズ、しかも6色印刷モデルでした。エプソンのEP-306は、スキャナやFAXなどの余計な機能が付いていないシングル機です。
もしもスキャナなどの機能がついた複合機を欲しい方は同じカラリオ6色モデルのEP-708Aをご購入されたらいいでしょう。ちなみにEP-306の対応インクは70番シリーズのインク、EP-708Aの対応インクは80番シリーズのインクですが、印刷品質は全く同じ、と言っていいでしょう。エプソンはインクの成分について公表していませんが、3rdインクの参入を防御するために敢て品番を変えただけ、中身の成分はそのまま使っている、と業界人「M」は推測しています。
複合機のEP-708Aはおそらく1年経てば別の機種に機種移行してしまいますが、EP-306はまだしばらく継続して販売される可能性があります。とは言え、後継機種が登場するとせっかくお手ごろ価格で買える現行機種が市場からなくなってしまいますので、購入できるうちに購入するのがおすすめです。
EPSON Colorio EP-306を激安購入する
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