ブラザー(brother)プリンター MFC-J6980CDWはMFC-J6973CDWと何が違うのか?
2017年販売のA3インクジェット複合機として、
ブラザーからMFC-J6980CDWが販売されました。
シリーズとしてはプリビオ(PRIVIO)の”WORKS(ワークス)”で
もともとあったA3インクジェットFAX複合機のMFC-J6973CDWと同様、
ビジネスシーンでの利用が想定されるプリンターです。
はたして、MFC-J6980CDWは
既存モデルMFC-J6973CDWと比べて何が変わったのか?
業界人Mが両インクジェット複合機の違いを比較しながら
詳しくご説明いたします。
MFC-J6980CDWとMFC-J6973CDWを徹底比較!
ブラザーの2017年のプリビオ(PRIVIO) WORKSシリーズであるMFC-J6980CDWは、既存モデルMFC-J6973CDWの純粋な後継機ではなく、上位後継モデル的な位置づけになっています。
その証拠に、通常後継機種が販売された場合前機種は市場から姿を消していくのですが、メーカーカタログにも両モデルが掲載されており併売されていく形になることが見て取れます。
では新しいA3インクジェット複合機のMFC-J6980CDWが既存モデルMFC-J6973CDWと比べて何が変わったのか、まずは基本スペックの違いから見てみましょう。
MFC-J6980CDWとMFC-J6973CDW 基本スペック比較
新機種 MFC-J6980CDW |
前機種 MFC-J6973CDW |
|
---|---|---|
本体サイズ |
575×477×高さ375mm |
553×433×高さ310mm |
質量 |
約23.4kg |
約16.5㎏ |
最高解像度 |
1,200×4,800dpi |
6000×1200dpi |
インク色数 |
4色顔料インク |
ハイブリッドインク(顔料黒+染料カラー3色) |
対応インク |
LC311シリーズ |
LC113/115/119シリーズ |
カラー液晶モニター |
3.7インチ |
3.7インチ |
タッチパネル |
対応 |
対応 |
インターフェイス |
有線/無線LAN |
有線/無線LAN |
給紙方法 |
前面2段トレイ |
前面2段トレイ |
給紙容量 |
500枚/2段トレイ+100枚/多目的トレイ |
500枚/2段トレイ+1枚/手差しトレイ |
自動両面印刷 |
対応 |
対応 |
CD/DVD印刷 |
――― |
――― |
USBメモリー印刷 |
対応 |
対応 |
コピー・スキャナー |
1,200×4,800dpii |
2400×1200dpi |
ADF |
対応 |
対応 |
印刷コスト(A4カラー) |
6.1円 |
6.0円 |
印刷コスト(A4モノクロ) |
1.4円 |
1.3円 |
印刷スピード(L判) |
約14秒/枚 |
約14秒/枚 |
印刷スピード(A4カラー) |
約20ipm |
約20ipm |
印刷スピード(A4モノクロ) |
約22ipm |
約22ipm |
MFC-J6980CDWとMFC-J6973CDWの違いは?
新A3インクジェット複合機MFC-J6980CDWは、既存モデルMFC-J6973CDWの違いについて、上記のスペック比較を参考にしながらポイントを説明していきます。
MFC-J6980CDWとMFC-J6973CDWの違い 外観
MFC-J6980CDWとMFC-J6973CDWでは外観が大きく変わり、新機種のMFC-J6980CDWの方がサイズが大きくなり、また重量も重たくなりました。
奥行、幅、高さがいずれも数センチずつMFC-J6980CDWの方が大きくなっています。広大な国土があるアメリカや中国とは異なり、狭い日本のオフィスでの設置を考えた場合、わずか数センチとは言えサイズが大きくなってしまうというのはスペックダウンといっていいでしょう。
MFC-J6980CDWとMFC-J6973CDWの違い インク
MFC-J6980CDWでは、全色顔料インクを採用しました。ちなみにMFC-J6973DCWでは黒のみ顔料インク、カラー3色は染料インクです。
顔料インクと染料インクの違いについてはこちら
顔料インクは紙に染み込みにくいということで細く小さな文字印刷などには向いていますが、発色性では染料インクに劣るため写真印刷には向いていない特長があります。今回のMFC-J6980CDWは、写真印刷部分よりも、ドキュメント印刷を重視し、よりビジネスシーンを意識したモデルになった、ということがうかがえます
MFC-J6980CDWとMFC-J6973CDWの違い ランニングコスト
MFC-J6980CDWではランニングコストが若干改善されました。しかしカラー、モノクロそれぞれ1枚あたり0.1円の差ですので、大きな改善とは言えないでしょう。
一方でMFC-J6973CDWが採用しているLC113/115/119シリーズは市場に出てかなり時間が経過していますので、互換インクというものが存在しています。(互換インクについてはこちら)
互換インクであれば、純正インクの半分以下で購入ができますので、ランニングコストも半分で済む、ということです。MFC-J6980CDWのLC311シリーズの互換インクが市場に出るには開発などにまだ時間がかかるでしょうからランニングコストを抑えるのであればやはり既存モデルMFC-J6973CDWです。
ちなみに互換インクは世の中に多く出回っていますが、粗悪品であったり、知的所有権を侵害しているものがあったりと、しっかりとしたものを選ばないとトラブルに巻き込まれかねません。互換インク選びには注意と知識が必要です。
業界人MがおすすめするMFC-J6973CDW用の互換インクはインク革命の互換インクです。インク革命の互換インクは7万社以上の企業に採用されている実績があり信頼がもてます。また純正インクと見分けがつかないほどの写真印刷のクオリティで、安心です。下記は右が純正インク、左がインク革命の互換インクで印刷したものですが、どちらが互換インクか見分けがつかないほど両者綺麗に印刷できています。
MFC-J6980CDWとMFC-J6973CDWの違い 耐久性
MFC-J6980CDWでは耐久性が向上しています。
既存モデルMFC-J6973CDWでは耐久枚数が10万枚であったのに対し、MFC-J6980CDWでは耐久性が15万枚、実に1.5倍になっています。
MFC-J6980CDWとMFC-J6973CDWの違い 給紙
業界人「M」が考える今回仕様変更の最大のポイントは、給紙方法にあると思います
前面の給紙トレイに関しては、いずれも250枚ずつの2段カセットを採用していて変化はありません。
一方で背面トレイに関しては、既存モデルMFC-J6973CDWが手差しトレイを採用していたのに対し、
新機種MFC-J6980CDWでは多目的トレイを採用しています。
MFC-J6980CDW 多目的トレイ |
MFC-J6973CDW 手差しトレイ |
多目的トレイと手差しトレイのコンセプトは基本的には一緒で、「規格外のサイズの用紙や厚紙などを、ストレート排紙で印刷する」というものです。A4サイズやA5サイズのコピー用紙ではなく、例えばハガキ、のし紙、厚紙、など多様な用紙を印刷しやすいのが多目的トレイであり手差しトレイです。
MFC-J6973CDWの手差しトレイでは1枚1枚ずつしか用紙を印刷することができず、また上手く用紙を手で支えながら給紙してあげないと曲がって印刷されてしまうというものでした。
一方でMFC-J6980CDWの多目的トレイは、用紙を100枚セットすることができ、手で支えなければいけないということもありません。つまり多様な印刷に対応できるようになったのがMFC-J6980CDWなのです。
結論!MFC-J6980CDWとMFC-J6973CDW どちらが買いか?
上記のようにMFC-J6980CDWとMFC-J6973CDW両プリンターを比較してきましたが、どちらがおすすめなのでしょうか。
業界人Mとしては既存モデルMFC-J6973CDWをおすすめします。
MFC-J6980CDWとMFC-J6973CDWでは基本的に大きな変更はなく、多目的トレイの改善はあるものの、通常のコピー用紙を印刷する際には特に不要な改善です。また、なによりも既存モデルMFC-J6973CDWには互換インクが存在し、ランニングコストを圧倒的に抑えることができるばかりか、プリンター本体価格自体も大幅に安いのでA3フルモデルインクジェット複合機であるのにも関わらず、お手頃で導入できるメリットがあるからです。
耐久性も10万枚あれば十分、もし耐久枚数を超えてしまっても急に壊れるということはあり得ませんし、壊れたらまた購入すればいいでしょう。
一方で、MFC-J6980CDW自体は、耐久性の向上、ドキュメント印刷につよい4色顔料インクを搭載、多様な用紙にも対応した多目的トレイを搭載など改善点は多く見られます。
ビジネスでたくさん印刷して、様々な用紙も印刷したい!という方なら、新機種MFC-J6980CDWを購入してもいいでしょう。
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